ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金に応募して、めちゃめちゃ苦労した件

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真面目な話。ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金に応募しました。
普通のサラリーマンは全く関係ない話かも。
もしくは、「うちの会社も応募したよ」って人も相当多いはず。
応募書類つくりをした方、お疲れ様です。
拙者は外部の専門家に丸投げせず、自社で頑張りました。
苦労した点などを今後応募する方のために残しておきたいと考え記事にしました。

拙者の経験によるものなので、間違い、思い込みもあるかもしれません。
ただ、是非自社で取り組むことをおすすめします。
本当に苦労しますが、企業としての問題点を明確にでき、今後のビジョンがはっきりした。
また、経営陣、営業、現場、経理など他部門と連携しないと作れない書類が多く、みんなで協力して応募にこぎつけたことでチームワークの強化につながったと思います。

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金とは

国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、認定支援機関と連携して、革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセス改善を行う中小企業・小規模事業者の設備投資等を支援します。

出典:http://www.chuokai.or.jp/josei/27mh/27mh-index.html

簡単に言いますよ。

要するに、

生産性向上、革新的サービスのための設備投資に補助金を出しますよ
ってこと。
で、生産性向上や革新的サービスってなんぞや?

サービスの生産性向上

サービスの生産性向上とは

  • 誰に
  • 何を
  • どのように

提供して企業としての付加価値向上を目指していくか。

  • 何を利用して

効率を向上していくか

日本中すべての企業が今競争している。
資金が大量に使うことができる大企業と違い、中小企業は資金がない。
そのため、

  • こんなサービスをしたら絶対にうけるのに!
  • こんな商品を作ったら多くの人が喜ぶのに
  • 現在の商品にこんな付加価値を付ければ価格競争に巻き込まれないのに
  • もっと効率化をすれば、業績を改善できるのに

こんな中小企業を応援するため経済産業省が

  • 「設備投資したい中小企業を募集しますよ」
  • 「今より改善した計画を出してくれれば補助金を出しますよ」
  • 「国としてイノベーションを興す中小企業を応援しますよ」

という名目で始まった補助金制度。

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の中身

この補助金のすごいのは、金額。

一般型:補助金上限1,000万円
補助率:2/3以内
※機械設備投資が必須

小規模型:補助金上限500万円
補助率:2/3以内
※機械設備投資が必須ではない

高度生産性向上:補助金上限3,000万円
補助率:2/3以内
※機械設備投資が必須

補助率2/3なので
一般型の場合
1,500万円の機械設備投資を導入すると
1,500万円×2/3=1,000万円

補助金として1,000万円支給される

よって中小企業としては
500万円で自社がほしかった機械設備投資が導入できる。
これは非常にメリットがでかい。

しかし問題点もある。

あくまで補助金なので

全部終わった後、結果を報告し、了承を得られたら
補助金が支給されるんです。

なので、最初に購入するときは資金が必要

この資金は銀行からの借入でも自己資金でもO.K
注意が必要なのは銀行からの借入の場合。
補助金申請が通っても、銀行が必ず融資してくれるとは限りません。
折角補助金申請が通っても銀行が融資してくれなければ実行できないのであれば意味がありません。
ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の説明会でも仰っていましたが、

銀行からの融資を検討している場合は、認定支援機関を銀行にお願いした方がよい

とのことでした。

認定支援機関とは

認定支援機関とは中業企業が抱えている課題を解決するために
国が認定した専門家。
弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士や金融機関等。

認定支援機関は登録制なので、自社の顧問税理士が登録していない場合は
他の先生に依頼する必要が出てきます。
また、認定支援機関にもレベルがあります。
例えば、補助金申請が得意な認定支援機関もあれば、
税務会計の中心の認定支援機関も存在します。

補助金申請がメインであれば、補助金に強い認定支援機関を選んだ方がいいです。

または、取引先銀行へ依頼するのが賢明かもしれません。

ただ、金融機関の場合、根掘り葉掘り質問されるかもしれません。
対応に苦慮するかも。

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の応募書類作成

ここからは、実際にものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の応募書類を作成したことについて書いていきたいと思います。
非常に細かい内容です。
一番重要なことを先に言いますが

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の公募要領は役立たず

公募要領に書いていないことも沢山ある。

公募要領が何通りも解釈できる

必ず、最寄りの中小企業団体中央会に確認をしましょう。
応募書類に不備があった場合は原則不採択。
審査さえされません。
一生懸命作成しても、そもそもテーブルにすら載らないのでは
話になりませんから。

拙者の場合は革新的サービスで応募しました。
今後は革新的サービスの申請資料を基準に書いていきます。

様式1

日付を記入すること
必ず締切日より前にすること

宛名は全国中小企業団体中央会会長殿と実施場所の
事務局長殿にすること
※本社が東京であり、東京の説明会に行くと書類が
東京都地域事務局長 殿になっている。
もし、実施場所が他県なら変更しないと書類不備になってしまう。

応募者
郵便番号、住所、名称も記入すること(枠が小さいけど)
代表者役職は代表取締役でもo.kだそう。
※役職とは社長、専務、常務などのことであるが。

実施場所の住所を必ず記載すること

実施場所に応募書類は郵送する

様式2(1)応募者の概要等

右上、過去にものづくり・商業・サービス新展開支援補助金に応募して採択された場合、受付番号を記入すること

法人番号:国税局から配られる13桁の番号

税務申告書の番号ではないので注意が必要。
念のため記入前に上記サイトで検索してね。

主たる業種(日本標準産業分類・中分類)

自社のメイン業種をひとつ選んで
中分類コード2桁、名称を記入する。
※この欄は今回の補助金申請の内容と関係なくてもよい

株主等一覧表
いつ現在の株主一覧かを記入すること
※申請日より前にすること。
出資比率の高い順に記入し、6番目以降はその他に合算。
出資比率の合計が100%になっているか確認する。

役員一覧表
役員名をすべて記入すること。
監査役も含める。
※記入欄が3行であるが、役員数が多ければ行を挿入し
すべて記入する必要がある。

様式2(2)事業内容

1.事業計画名:30字以内。
この名称は公表されるので、公表されても問題ないように作ること。

本事業で取り組む日本産業分類中分類

今回申請する補助金の内容に沿った日本標準産業分類中分類を記入。
※前に記入したものと違っていても問題ない。

3.対象類型
今回の補助金申請をして設備投資をすることで
どういった付加価値向上ができるか
効率がどう変わるか。
複数回答でチェックを入れる。

4.事業類型
自社が応募するもの、1つにチェック。

5.事業の具体的内容
ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の肝。
この補助金のメイン。
正直、この書き方はアドバイスができません。
拙者の場合も、今年初めて申請したので、まだ結果がでておりません。
非常に書き方に苦慮しました。
拙者が参考にした書籍がこちら。

などなど。
中小企業診断士用テキストを利用したのは、審査委員会は
中小企業診断士が選ばれているケースが多いと聞いたため。
他にも沢山の書籍を読みました。

拙者の勤務する会社は顧問税理士に認定支援機関として
中小企業診断士の方にサポートを依頼しました。
この先生は非常に良心的な方で

「非常に難しいチャレンジですが、頑張ってみましょう」
といろいろサポートをして頂きました。

※ミラサポで電子申請をお考えの方
後で書きますが、提出書類が非常に多いです。
そして、これまた規定が厳しい。
「ミラサポで電子申請しているなら、そっちの方が楽かな」

ってお思いの方。

ミラサポで電子申請するなら最初に申請フォームを見て

ミラサポの申請フォームは
文字だけ入力。添付書類は別にアップする方式。
ですので、本文中に図1を参照など記入して
記入しないといけません。
また、アップできる図の数に制限がありました。
最初からミラサポ用に作らないと難しい。
拙者も電子申請を断念しました。

事業計画
売上高、営業利益、営業外費用、経常利益。
ここでは、通常の財務諸表にある営業外収益がありません。
なので

営業利益-営業外費用=経常利益

となります。

伸び率(%)
伸び率は直近期末を基準に計算。
経常利益>0の時は普通に、計算すればよい。
経常利益<0の時は、どれくらい経常利益が伸びたのかを
%で表示する。
すべて、分母は直近期末。

様式2(3)これまでに補助金又は委託費の交付を受けた実績説明

補助金を受けたことがあれば記入する。

様式2(4)経費明細表

税込み、税抜きが混同して紛らわしいので注意が必要。
(A)事業に要する経費・・・(税込み)
(B)補助対象経費  ・・・(税抜き)
(C)B×2/3

積算基礎
事業に要する経費・・・(税込み)

必ず積算基礎に入力が必要。
あくまで概算で構わないそうです。
ただし、経費明細に入力したより多く経費が掛かっても
入力金額がMAXになるそうです。
もし、機械装置が高額になりそうなら全額機械装置でもよいのでは。

※この申請書を提出する際は、機械の見積書等は必須ではない。
しかし、採択後結果報告時には必須となるので後日用意する必要がある。

汎用性がある機械(パソコン、プリンター、サーバー、スマートフォン、タブレットなどなど)は補助対象から除外される。

様式2(5)資金調達内訳

様式2(4)経費明細の数字を持ってくる。
資金調達先が決まっているときは明記が必要。
経理担当者名を忘れずに。

様式2(6)その他

その他は加点項目。
出来る限り、加点項目を満たすことで採択率がアップする。
可能な限り、抑えておくことが必要。

1.賃金アップ

決算書ベースで賃金がアップしていればo.k。
もし賃金がアップしていない場合でも計画があればよい。

2.TPP加盟国への海外展開
海外展開計画があれば、加点となる。
今回の補助金申請とリンクしている必要性があるそうです。

3.経営革新
今回より申請中でもo.kとなった。
経営革新は別に申請が必要。

経営革新は補助金はおりません。
これは、申請形式なので申請書類に不備がない限り登録されます。
登録することで、融資、補助金等で別枠ができ、
より資金調達で有利になります。
中小企業は是非、申請することをおすすめします。

4.小規模企業者(小規模型のみ)
事務量が半端ないので、小規模企業は断念する人が多いとのこと。
そこで加点項目となったそうです。

認定支援機関確認書

日付を記入すること
必ず申請日より前にすること

宛名は全国中小企業団体中央会会長殿と実施場所の
事務局長殿にすること
※本社が東京であり、東京の説明会に行くと書類が
東京都地域事務局長 殿になっている。
もし、実施場所が他県なら変更しないと書類不備になってしまう。

内容は認定支援機関に記入してもらう。
補助金が採択された場合、終了まで認定支援機関が責任をもって
監督することになっている。
途中で認定支援機関を変更することはできない。

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の提出書類

正本1部、副本5部
決算書は正本と記入されているが
応募書類の返却は行っていないためすべて副本で構わない。

CD-Rにデータを保存する際
【様式1】計画書の提出 企業名
【様式2】事業計画書 企業名
認定支援機関確認書 企業名

とする。
様式1、2はWORD形式。
認定支援機関確認書はPDF(認定支援機関の押印があるもの)

この際、WORD形式にも日付の入力を忘れずに。
CD-Rの中のファイルはWORD形式で押印不要。

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金を終えて

はっきり言いますが、非常に面倒くさいです。
というより、

中小企業では不可能

中小企業というより中堅企業向けと言わざる負えない。
特に様式2(2)事業内容は専門家の手助けが必須でしょう。

金融機関などでは専門部署があるので活用するとよいでしょう。
また、顧問税理士等に紹介してもらうのもいいと思います。

この補助金向けに経営コンサルタントがいます。
拙者も自社では難しいと考えて、経営コンサルタントを探しました。
多くのコンサルタントが成功報酬として
補助金の10%を要求しています。
1,000万円の場合、100万円。
かなり高額です。まぁ補助金が採択されなければただ働きなので
しょうがないのかもしれませんが・・・。
他にも申請書作成で30万円という経営コンサルタントもいました。

結局は補助金ビジネスになってしまうんですね。

中小企業庁もこういった補助金ビジネスに注意しているそうです。

説明会でも仰っていましたが、同じような雛形で応募してくるケースが
頻発しているそうです。
こういった同形態の雛形の申請は、無効にする場合もあり得るそうです。

認定支援機関の選定には十分注意が必要です。

結論

この記事を読んでくださった方、長い間お付き合いありがとうございます。
拙者が如何に苦労にしてものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の申請をしたか
理解して頂ければそれだけで十分です。
正直、何度もやめようと思いました。諦めようと考えました。

拙者が経営陣に提案したことを後悔しました。

ええ、そうです。犯人は拙者でございます。
自社の経営を考え、設備投資が必須であると確信し、補助金を調べました。

「この補助金を使えば、ビジネスチャンスが増える」

と思い、経営陣に進言しました。

経営陣も「よし、やってみよう」
という話になりスタート。
説明会に参加したり、事業計画を議論したりと目がまわりました。
書類を作成していく中で

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金は製造業有利

ってことを実感しました。
あくまで拙者の個人的感想です。
逆に、製造業こそ応募すべき。
革新的サービスって難しいんです。
革新的サービスの価値を誰が見出すんでしょうか?
例えば、今全くないサービスを提案しても理解してもらえないでしょう。
かと言って、既存のサービスの焼きまわしでは革新的ではありません。

苦慮に苦慮を重ねて作った申請書ですが上手くいく自信はありません。
ただ、会社としては良い経験になったのではないでしょうか。
今まで、補助金を申請したことはありませんでした。
しかし、今回会社全体で協力し意見を言い合い計画書に落とし込んでいくなかで
会社の問題点が浮き彫りになり、また必要なことが明確になりました。
かなり難しいチャレンジでしたが、この経験を次回に生かしたい。
来年もチャレンジしようと思っています。

勿論、まだ採択をあきらめてませんけどね。


7/8追記

拙者の会社は残念ながら、ものづくり補助金は落ちました。
非常に残念ですが、ちょっと安心したって感じもします。
というのも、このものづくり補助金、補助が決まってからのスケジュールがあまりにもタイトなんですよ。
これは、補助金申請時から言われていたことですが、

「ホントに期間内に申請できるのか?」

だって、11月末までに設備を導入して調整して実際に使い、どういう効果がでたかを
報告する義務があるんです。
6月~11月って5か月間ですよ。
かなり大変なんですよ。
ものづくり補助金に不採択だったから、ひがみもありますが、
自社ではちょっと難しかったと感じます。
ただ、今回ものづくり補助金を申請したことはいい経験になったと思います。
来年、ものづくり補助金があれば申請してみたい。

もし、自社でものづくり補助金を検討している方、
ものづくり補助金は

①生産設備を導入する会社が有利。

最初から理解していたことですが、生産設備を導入する会社が有利。
何をつくりたい→この機械を導入すればこれができる→どれくらい利益がでる。

このスキームを証明しやすい。
だから、できれば生産設備導入で申請したほうが、審査員の目に留まりやすいのでは。

⓶銀行が認定支援機関になっている会社が有利。

銀行が認定支援機関になっている場合、融資と紐づけになっている。
設備投資に融資がでると銀行と打ち合わせして進めている設備投資事業を
官公庁がつぶすわけにはいかないのではないか。

また、審査員も

「銀行が融資を決めているということは、妥当性はあるのだろう」

という色眼鏡で見ているのではないか。
申請書だけで、ホントにその設備投資が先進性、革新性、成長性があると理解するのは
非常に至難の業。
いくら中小企業診断士であってもだ。
でも、銀行が融資を決めているなら、銀行の審査も通ったといえる。
これは審査員にとって言い訳になる。

「銀行が融資を決めたような案件なんだから、補助金を出すことは妥当だろう」

これが、今回拙者がものづくり補助金を申請して感じたことだ。
この感覚が正しいかどうかわからない。
あくまで、拙者の個人的感想である。


8/15追記

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の審査メモを閲覧できるよ

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金は、委託された専門家が
複数で審査して合否を決めています。
でも、我々申請者は合否の理由を知ることができませんよね。
もし、今年不不採択だった方々、来年以降のためにも専門家がどう判断したか
知りたいですよね。

そう、審査メモ閲覧できるんですよ。

審査員があなたが提出した申請書をどう読み、どう考え、どう判断したか
メモを残しているんです。

審査員も委託されている訳ですから、きちんと審査したという証拠を
残さない訳にはいきませんよね。

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金はこの審査メモを公開してくれているんです。
この審査メモを読むことで、次にものづくり・商業・サービス新展開支援補助金を申請する際のヒントが沢山詰まっています。
残念ながら、合否の理由は明確にはわかりません。

 でも、恐らくなぜ不採択だったかは推察できます。

審査メモを閲覧するには、あなたが申請書を郵送した運営中央会に問い合わせしたください。
あなたが申請した運営中央会で連絡して予約すれば、現地で閲覧できます。

あくまで、現場で閲覧するしかありません。

郵送、メールはしてくれません。現場で閲覧のみです。
審査メモは、A4で1枚だけですが・・・。
ただ、ヒントになりますよ。
来年以降も、申請を検討している方は是非予約して閲覧することを
おすすめします。

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